サステナビリティ転職ガイド:年収・仕事内容・転職成功のポイントを解説

< この記事でわかること >
✔︎ サステナビリティの定義と、SDGs・ESG・CSRとの違い
✔︎ 「ソーシャルグッド転職」の枠組みの中でのサステナビリティ転職の位置づけ
✔︎ 目指せる仕事の具体例と、転職を成功させる実践ポイント
「サステナビリティ転職って、結局どんな仕事?」
環境や社会に良い影響を与える仕事に関心はあるものの、CSRとの違いやSDGsとの関係が曖昧で、未経験でも挑戦できるのか分からない——そんなモヤモヤを抱えていませんか。
この記事では、サステナビリティという言葉の定義を丁寧に整理したうえで、「ソーシャルグッド転職」という枠組みの中での位置づけ、具体的な仕事の事例、そして転職を成功させるための実践的なポイントをご紹介します。
近年、「事業を通じて環境や社会に良い影響を与えたい」「自分のキャリアを、持続可能な社会づくりに役立てたい」という想いから、サステナビリティ領域への転職を検討する方が増えています。
東証プライム市場の上場基準や、国際的な非財務情報開示基準(ISSB/SSBJ)の整備が進んだことで、企業側もサステナビリティ経営を経営戦略の中核に据えるようになりました。
その結果、CSRやサステナビリティ推進、ESG投資といったポジションの求人も年々広がっています。
一方で、「サステナビリティ転職」という言葉が指す範囲は意外と曖昧です。
CSRとどう違うのか、SDGsとの関係は、未経験でも挑戦できるのか
——こうした疑問を持つ方も少なくないでしょう。
この記事では、サステナビリティという言葉の定義を丁寧に整理したうえで、当社が掲げる「ソーシャルグッド転職」という大きな枠組みの中に、サステナビリティ転職がどう位置づけられるのかを解説します。
あわせて、具体的な仕事の事例や、転職を成功させるための実践的なポイントもご紹介します。
サステナビリティ転職とは?
「サステナビリティ」の定義
「サステナビリティ(sustainability)」は、日本語で「持続可能性」と訳されます。
この言葉が国際的に広く使われるきっかけとなったのは、1987年に国連の「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)」が発表した報告書『Our Common Future(我ら共有の未来)』です。
同報告書では、持続可能な発展を「将来の世代のニーズを損なうことなく、現在の世代のニーズを満たす発展」と定義しました。
この定義がベースとなり、サステナビリティは一般に「環境(Environment)」「社会(Social)」「経済(Economy)」という3つの側面から捉えられる、いわゆる「トリプルボトムライン」の考え方で整理されることが多くなっています。
- 環境の側面:気候変動対応、生物多様性の保全、資源循環など
- 社会の側面:人権の尊重、労働環境の整備、多様性の推進、地域社会との共生など
- 経済の側面:持続可能な事業成長、公正な取引、長期的な企業価値の向上など
つまりサステナビリティとは、単に「環境に優しい」という意味にとどまらず、環境・社会・経済の3つを長期的なバランスの中で成り立たせていく、企業経営や社会全体のあり方そのものを指す、非常に広い概念だといえます。
サステナビリティ・SDGs・ESG・CSRの違いと関係性
サステナビリティ領域への転職を考えるうえで、混同されやすい言葉を整理しておきましょう。
SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)
2015年の国連サミットで採択された、2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットです。
サステナビリティという大きな理念を、具体的な「ゴール」として可視化したものと捉えると分かりやすいでしょう。
ESG(Environment・Social・Governance)
企業を評価する際の「モノサシ」です。
従来の財務情報だけでなく、環境・社会・ガバナンス(企業統治)という非財務情報を通じて、企業の中長期的な持続可能性を評価する考え方で、機関投資家によるESG投資の広がりとともに、企業側の情報開示(統合報告書やサステナビリティレポートなど)のニーズも急速に高まっています。
CSR(Corporate Social Responsibility/企業の社会的責任)
比較的古くから存在する概念で、企業が利益追求だけでなく社会的責任を果たすべきだ、という考え方です。
ただし近年は、CSRが本業とは別の「守りの社会貢献活動」として位置づけられがちだったのに対し、サステナビリティやESGは「攻めの経営アジェンダ」として扱われる傾向が強まっています。
CSR部門とサステナビリティ推進部門が別組織として併存する企業もあれば、CSRを発展的に統合してサステナビリティ推進室を新設する企業も増えています。
これらを整理すると、次のような関係性で捉えることができます。
サステナビリティ:目指すべき状態・理念(最も広い概念)
SDGs:その理念を具体化した世界共通の目標
ESG:企業の取り組みを評価するための視点・指標
CSR:従来型の社会的責任活動(サステナビリティに包含されつつある)
「サステナビリティ転職」という言葉は、こうしたSDGs・ESG・CSRのいずれか、あるいは複数にまたがる形で、持続可能性の実現に関わる仕事へのキャリアチェンジを指す言葉として使われています。
「ソーシャルグッド転職」という枠組みの中の「サステナビリティ転職」
当社では、社会に良い影響を与える仕事への転職全般を「ソーシャルグッド転職」と呼んでいます。
ソーシャルグッド転職とは何かについては、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。


ソーシャルグッドという概念は、「社会によくて、自分にもよい」働き方を実現するための、非常に大きな傘(フレームワーク)です。
この傘の下に、サステナビリティ、SDGs、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)といった、それぞれ異なる切り口を持つ複数のコンセプトが紐づいていると、当社では考えています。
その中で「サステナビリティ転職」は、特に環境・社会・経済の持続可能性というテーマに軸足を置いたキャリア選択を指します。
同じソーシャルグッド転職の中でも、たとえばD&Iを軸にした転職であれば人事・組織開発領域の仕事が中心になりますし、SDGsを軸にした転職であれば、より幅広い社会課題解決に関わる仕事が視野に入ります。
サステナビリティ転職は、その中でも特に環境対応や非財務情報開示、ESG経営といった、企業の持続可能性そのものに直接関わる仕事を志向する転職、と捉えていただくとイメージしやすいのではないでしょうか。
サステナビリティ転職で目指せる仕事の具体例
サステナビリティに関連する仕事は、特定の職種や業界に限定されるものではありません。
ここでは代表的な選択肢をいくつかご紹介します。
大企業のCSR・サステナビリティ推進部門
最も分かりやすい選択肢が、大企業のCSR部門やサステナビリティ推進部門です。
マテリアリティ(重要課題)の特定、統合報告書やサステナビリティレポートの作成、ESG評価機関への対応、社内浸透施策の企画など、業務内容は多岐にわたります。
全社を横断して調整する力が求められるポジションであり、経営企画・広報・IR・人事といった職種の経験が活きやすい領域です。
当社でも、大手企業のサステナビリティ推進室への転職支援実績が複数あり、様々な業界・職種のバックグラウンドを持つ方が、このポジションでご活躍されています。
このポジションに向いている人・向いていない可能性がある人については、以下の記事で詳しく解説しています。


インパクトスタートアップ・環境系ベンチャー
再生可能エネルギー、資源循環、フードロス削減など、社会課題の解決そのものを事業として展開するインパクトスタートアップも、有力な選択肢です。
大企業と比べて裁量権が大きく、事業の立ち上げから携われる魅力がある一方、組織基盤がまだ発展途上であるケースも多く、変化を楽しめるかどうかが適性の分かれ目になります。
ESG投資・インパクト投資
金融機関や運用会社において、投資先企業のESGへの取り組みを評価し、投資判断に組み込んでいく仕事です。
金融領域の専門性に加えて、非財務情報を読み解く力が求められるため専門性は高くなりますが、資本市場を通じて社会全体の持続可能性を後押しできるという、大きなスケールでのやりがいがあります。
サステナビリティコンサルティング
コンサルティングファームにおいて、クライアント企業のサステナビリティ経営やESG対応の戦略立案・実行支援を行う仕事です。
SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)と呼ばれることもあります。
サステナビリティ領域そのものの経験よりも、コンサルタントとしての基礎的な思考力やコミュニケーション力を重視する求人も多く、他業界からのキャリアチェンジの入り口として選ばれるケースも増えています。
間接的に関わる職種(調達・IR・広報など)
サステナビリティへの対応は、専門部署だけで完結するものではありません。
サプライチェーン調達における人権デュー・ディリジェンス、IR部門での投資家対応、広報部門でのブランディングなど、既存の職種経験を活かしながらサステナビリティというテーマに関わっていく道も数多く存在します。
「専門部署でなければ関われない」と思い込みすぎないことが、選択肢を広げる鍵になります。
サステナビリティ転職を成功させる方法
これまでの経験の棚卸しと「なぜ関心を持ったか」の言語化
サステナビリティ領域は、専門知識に加えて、「なぜこの分野に関心を持ったのか」という価値観の部分が重視される場面が少なくありません。
まずは、これまでのキャリアの中で工夫してきたこと、困難な状況にどう向き合ってきたかを棚卸しし、その上で、なぜサステナビリティというテーマに関心を持つに至ったのか、自分自身の言葉で語れるようにしておくことが大切です。
職務経歴書・面接でのアピールのポイント
未経験からサステナビリティ領域を目指す場合、これまでの職種経験を無理にサステナビリティ用語に置き換える必要はありません。
むしろ、営業であれば「顧客や社会に価値を届けてきた経験」、経営企画であれば「全社を横断して調整してきた経験」というように、これまでの仕事で培った能力の根幹を、サステナビリティ推進の現場でどう活かせるかという形でアピールする方が、説得力を持ちやすくなります。
面接で見極めるべき質問例
「サステナビリティに力を入れている」と掲げる企業でも、実際の浸透度合いには差があります。
ただし、「サステナビリティ方針を、日々の事業判断にどのように落とし込んでいますか」といった聞き方は、やや踏み込みすぎた印象を与え、身構えられてしまう可能性があります。
おすすめしたいのは、「印象に残っているエピソードを教えてください」といった、具体的な体験を尋ねる聞き方です。
自分の言葉でエピソードとして語れるかどうかを通じて、理念が現場にどこまで根付いているかが自然と見えてきます。
社員が実感を持って、生き生きとエピソードを語れる企業であれば、入社後にやりがいを感じやすい環境である可能性が高いといえるでしょう。
未経験からのキャリアチェンジの可能性
サステナビリティ領域は、専門人材がまだ十分に育っていない発展途上の分野でもあります。
そのため、求人票の要件を見ても「経験必須」ではなく「経験歓迎」としているケースが多く、他領域からのキャリアチェンジの門戸は決して狭くありません。
学び続ける姿勢と、社会課題への関心の深さを持ち続けられるかどうかが、専門知識以上に重視される傾向にあります。
サステナビリティとは、環境・社会・経済という3つの側面から社会全体の持続可能性を追求する、非常に広い概念です。
SDGsやESG、CSRといった言葉とも密接に関わりながら、企業経営の中核的なテーマへと位置づけが変化してきました。
そして当社では、こうしたサステナビリティ転職を、「ソーシャルグッド転職」という、より大きな枠組みの中の一つの選択肢として捉えています。
サステナビリティ、SDGs、D&Iといったそれぞれのテーマは切り口こそ異なりますが、根底にあるのは「社会によくて、自分にもよい」働き方を実現したいという想いです。
実際に、転職活動の初期は「サステナビリティ」というキーワードを軸に企業を探されていた方が、当社とのご相談を通じて視野を広げ、より大きな「ソーシャルグッド」という概念のもとで対象領域を広げた結果、当初は想定していなかった企業やポジションと出会い、結果として幸福度の高い転職を実現された、という事例も数多くあります。
サステナビリティに関わる仕事は、決して環境関連の部署やCSR部門だけに限られるものではありません。
自分がどのテーマに、どのような形で関わっていきたいのか——ぜひこの記事を、その解像度を上げるきっかけとしてご活用ください。
社会によくて、自分にもよい、ソーシャルグッドでサステナブルなキャリアを見つけ出すお手伝いができれば幸いです。
少しでもサステナビリティ転職にご関心をお持ちいただけたなら、ぜひ以下の無料転職支援サービスへのご登録をお願いいたします。



