おかげさまで、私たちは15期目という大きな節目を迎えることができました。今月からスタートするこの連載では、プロビティが大切にしている価値観をお届けしてまいります。第1回となる今回は、「なぜこの会社を立ち上げたのか」、その原点にある想いをお話しさせてください。
グローバルから始まった創業、そして「想い」へのシフト

私はかつて、バンコクに8年間滞在していました。現地で暮らす中、日本企業の存在感が少しずつ薄れ、代わりに韓国や台湾、中国の勢いが一気に増していく様子を肌で感じていました。「日本企業が海外で再び輝くために、グローバル適性のある人材を日本に送り出したい」。そんな使命感から日本へ戻り、2012年6月に会社を立ち上げました。そして会社名に“グローバル”を含めました。
日本で転職を希望される方々と対話を重ねるうちに、私の想いは少しずつ「ソーシャルグッド」のご支援へと広がっていきました。おそらくその変化は、私の2つの原体験と深く結びついています。
「資源」ではなく「命」と向き合う、2つの原体験

1つは、学生時代にネパールの電気もトイレもない村へ、国際ボランティアに赴いたときのことです。同世代の女の子に将来の夢をたずねると、「どうしてそんなことを聞くの? お母さんか先生になるしか選択肢はない」と言われたことがあります。自分のキャリアを自由に選べる日本にいる自分と、生まれた環境で未来が狭まってしまう彼女。その違いに強い衝撃を受けました。
もう1つは、タイでの出産と育児の経験です。わが子を育てる傍ら、ストリートで物乞いをする同じ月齢の子どもたちを目にしました。持って生まれた才能を活かす機会すら奪われてしまう現実に、何もできないもどかしさを感じました。
プロビティの創業から2年が経った2014年。事業の軸足が「ソーシャルグッド」へと広がり始める中で、私は、あのタイで出会った子どもたちの姿を思い出しました。 「今なら、事業を通じて、子どもたちの学びを支えられる 。教育機会を支援するスキームを作ろう」と立ち上げたのが『プロビティ・未来のリーダー育成プロジェクト』です。 1名の人材紹介・就職支援実績が生まれるごとに、アジアの貧困地域に暮らす子ども1名の就学を支援する。このプロジェクトを続け、今年で12年目を迎えました。
一人ひとりの「花」を咲かせる哲学

求職者の方の「キャリア」の背景には、唯一無二の「人生ストーリー」があります。それはまさに「命」そのものだと、私たちは思っています。
ビジネス環境によっては、誰もが何枚もの「鎧」を身にまとっています。しかし、その奥には必ず、その人らしい、きらきらした本音が眠っています。丁寧な対話を通じて、かたい守りを少しずつ解き、一番健やかで、その方の熱量を循環できる場所へお連れしたいのです。これこそが、私たちが掲げる「フラワリング(開花)」の哲学です。大輪の花も、可憐な野の花も、それぞれのスピードと特性で咲けばいい。それが集まれば、美しいお花畑が広がっていきます。
仕事が人生の喜びになる世界へ
「ソーシャルな仕事は、自己犠牲や年収ダウンを伴うのでは」と足踏みしてしまう方もいるかもしれません。しかし今、経済性と社会性を両立し、「社会によくて、自分にもよい」納得のいくキャリアを築ける時代へと、確実に変化しています。
仕事は本来、最高の自己実現であり、人生の喜びになり得るものです。これから先も、焦らずじっくりと、足元から豊かな森を育てるように、皆さまとともに歩んでまいります。

