研究員メッセージ(斎藤 百合恵さん)


斎藤 百合恵(さいとう ゆりえ)
ソフトウェア開発エンジニア職でキャリアを始め、受託開発、事業会社のSE、ソーシャルベンチャーでの教育業界向け新規サービス立ち上げを経験。現在はプロダクトマネージャー(PdM)として保育業界向けのプロダクト開発に従事しています。
プライベートではNPO理事や地域のコミュニティ運営、ZINE制作など。
今の活動にたどり着くまでの「転機」は何でしたか?

20代の頃に取り組んだプロボノ活動です。
大学生の頃は国際協力NGOやまちづくり企業のインターンシップで非営利の世界に関わり、新卒でIT企業に入りソフトウェア開発エンジニアとしてキャリアを始めました。
働きはじめてからは、プロボノ活動を通していくつかの非営利組織に関わりました。プロボノといっても仕事上の専門領域には拘らず、実践を通して学びスキルの幅を広げる機会として、ITツールの導入支援やWeb・SNS広報、ファンドレイジングの企画実行など様々な経験を積みました。
プロボノ活動を通した出会いから前職の代表と知り合い、ソーシャルベンチャーに参画しました。これを転機にエンジニアからプロダクトマネージャーへ職種を変え、現在インパクトスタートアップ業界で働いています。
その時、迷いや悩みはありましたか?
今と違って10年前はまだ社会課題解決と銘打った事業は限られていたので、プロボノ活動時代は自分の軸にしたい「ソフトウェア開発の仕事×非営利セクターへの貢献」の両方を満たせる仕事の機会が存在するのかさえもわからず、迷いがありました。
また、出産や子育てなどのライフイベントと仕事として実現したいチャレンジを両立できるのか不安もありました。(結果的には杞憂でした)
この仕事の「きれいごとではない部分」を、あえて挙げるなら?
二宮尊徳の「経済なき道徳は寝言である」という言葉の通り、理想を実現するためには原資が必要だというところです。
顧客や業界への貢献は事業貢献と両輪でなければ回りません。業界の構造を踏まえ収益が生まれる構造を事業として実現することの難しさがあります。それがなければそもそもユーザーの役に立つソフトウェアを作り維持することはできません。
そしてソフトウェアを開発し、運用することの難しさはどんな業界でも変わりません。むしろ社会課題を解決するためのプロダクト開発は新規性の高い機能が求められることも間々あり、より難易度の高い挑戦があります。
社会のための営利事業はビジネス職にも技術職にも、チャレンジングな環境であることは間違いないと思います。
あなたにとって「ソーシャルグッド」とは、一言で言うと?
世の中にある不条理を生み出す社会や経済の構造を変えていくために、一石を投じ続けること。
ソーシャルグッドな仕事に就くことは、ある意味では生計を立てながらその打席に立つことができる人生の選択肢であると思います。
