ソーシャルビジネス事例7選|社会課題を解決しながら働ける企業と転職のヒント

< この記事でわかること >
✔︎ ソーシャルビジネスの国内・海外の代表的な事例7選
✔︎ 各企業がどんな社会課題に、どんなビジネスモデルで挑んでいるか
✔︎ 転職・キャリアチェンジを考えるうえで知っておきたいポイント
ソーシャルビジネスに興味はあるけど、実態がよくわからない…
「社会のために働きたい」という気持ちはあるけれど、具体的にどんな企業・仕事があるのかイメージが湧かない——。
そう感じている方は少なくありません。
「社会貢献系の仕事は給与が低い」
「特殊なスキルがないと入れない」
という先入観から、一歩踏み出せずにいる方もいるのではないでしょうか。
しかし現在、ソーシャルビジネスの世界は急速に広がっています。
教育・環境・貧困・福祉など多様な社会課題に、ビジネスの力で挑む企業が国内外で次々と生まれており、そこで活躍する人材の幅も年々広がっています。
この記事では、国内外のソーシャルビジネス事例を7つ厳選し、それぞれどんな職種・スキルが活かせるかという転職の視点も交えてご紹介します。
ソーシャルビジネスとは?
ソーシャルビジネスとは、社会課題の解決をビジネスの中心に据えた事業のことです。
慈善活動や寄付と異なる点は、「収益を上げながら社会に貢献するビジネスモデルを自走させること」です。
NPOも含まれますが、近年は株式会社・スタートアップ・社会的企業など形態も多様化しており、マーケティング・営業・エンジニアリング・財務といった幅広いビジネススキルが活かせる場でもあります。
ソーシャルインパクトの測定方法や、社会貢献性の高い企業の見極め方については「ソーシャルインパクトのある仕事とは|求人の探し方と転職のコツ」もあわせてご覧ください。

【国内編】ソーシャルビジネス事例4選
事例① ライフイズテック株式会社(教育×テクノロジー)
解決する社会課題:教育格差・デジタル人材不足
ライフイズテック(Life is Tech!)は、「中高生ひとり一人の可能性を最大限伸ばす」をミッションに、2010年に創業した教育テクノロジー企業(EdTech)です。
中学校・高校向けクラウド教材「Life is Tech! Lesson」は全国600以上の自治体・4,400校以上に導入されており、約135万人の生徒が利用しています。
また、国内最大規模のプログラミング・AIキャンプ&スクールには延べ5.9万人以上が参加してきました。
2022年には、国内教育事業者として初めて国際認証「B Corporation(Bコープ)」を取得。
社会・環境への高い公益性を持つ企業として認定されており、経済産業省のインパクトスタートアップ育成支援プログラム「J-Startup Impact」にも選出されています。
こんな人が活躍しています:
教育コンテンツ開発、営業・アカウントマネジメント(学校・自治体向け)、エンジニア、事業開発、マーケティングなど。
「教育と社会変革に関わりたい」という思いを持つビジネスパーソンが集まっています。
前職でIT・コンサル・教育・人材など様々な業界から転職してきたメンバーが活躍しています。
プロビティ・グローバルサーチの支援実績:
当社ではライフイズテックへの転職支援実績が複数あります。
「教育×社会貢献の仕事に興味がある」「自分のスキルが活かせるか知りたい」
という方は、ぜひ無料相談からご連絡ください。
事例② 株式会社ボーダレス・ジャパン(多領域ソーシャルビジネス)
解決する社会課題:貧困・環境・差別・教育・地域過疎化など多数
「ソーシャルビジネスしかやらない」という明確な方針のもと、2007年に創業。
多国籍コミュニティハウス「ボーダレスハウス」、バングラデシュの雇用を創出する革製品ブランド「ビジネスレザーファクトリー」、オーガニックハーブで貧困農家を支援する「AMOMA natural care」など、現在14カ国50以上のソーシャルビジネスを展開しています。
2023年度の売上高は86億円を超えました。
特筆すべきは、社内から次々と社会起業家を輩出するプラットフォーム型の組織モデルです。
「社会問題を解決したい」という意志を持った人材が、内部から新事業を立ち上げられる環境が整っています。
こんな人が活躍しています:
新規事業開発、マーケティング、営業、デザイン、エンジニアなど。
「何を売るか」ではなく「どんな社会を作りたいか」を起点に仕事をしたい方に適した環境です。
プロビティ・グローバルサーチの支援実績:
ボーダレス・ジャパンへの転職支援実績も複数あります。
「社会起業家として挑戦したい」「ボーダレス・ジャパンの仲間と働きたい」
という方のご相談もお受けしています。無料相談はこちら。
事例③ WOTA株式会社(水・環境テクノロジー)
解決する社会課題:水インフラ老朽化・水不足・災害時の断水
「人類を水の制約から解放する」をビジョンに掲げる、水循環テクノロジーのスタートアップです。
WOTAが開発した小規模分散型水循環システムは、一度使った水を98%以上再生して再利用できる技術で、水道インフラが整っていない過疎地や大規模災害時の断水対応など、日本が抱える切実な水問題に対応します。
AIとIoTを活用した自律制御システムにより、技術職員不足の自治体でも運用できる点も強みです。
経済産業省のSBIR(スタートアップ支援事業)に採択されており、ソフトバンクや花王などとも連携しながら社会実装を加速しています。
こんな人が活躍しています:
ソフトウェアエンジニア、ハードウェアエンジニア、事業開発、渉外・政策担当など。
テクノロジーで社会課題を解決したいエンジニアや理工系人材にとって注目度の高いキャリア先のひとつです。
事例④ 株式会社マザーハウス(フェアトレード・ものづくり)
解決する社会課題:途上国の貧困・雇用格差
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」をビジョンに、2006年に山口絵理子氏が24歳でバングラデシュに単身渡り創業。
バングラデシュをはじめとするアジア6カ国の自社工場・提携工房で、バッグ・ジュエリー・アパレルを製造し、日本国内外の直営店で販売するSPA(製造小売)モデルを展開しています。
援助や寄付に頼らず、「高品質な商品を売ることで途上国に雇用と誇りを生む」という発想が特徴です。
社会貢献と商業的成功を両立させる「サードウェイ」と呼ばれる経営哲学を実践しています。
こんな人が活躍しています:
ブランドマーケティング、店舗スタッフ、商品企画、サプライチェーン管理、海外拠点スタッフなど。
語学力や海外経験を持つ方、ファッション業界からソーシャルビジネスに転身したい方に人気があります。
【海外編】ソーシャルビジネス事例3選
事例⑤ グラミン銀行(バングラデシュ・マイクロファイナンス)
解決する社会課題:貧困層への金融アクセスの欠如
1976年、ムハマド・ユヌス博士がバングラデシュのジョブラ村で小口融資の実験を始めたことが起源です。
担保を持たない貧困層、特に女性たちに少額の融資(マイクロクレジット)を行うことで、自立した生計を立てる機会を提供しました。
1983年に独立した銀行として設立され、ユヌス博士は2006年にノーベル平和賞を受賞しています。
グラミン銀行のモデルは世界40カ国以上に広がり、「ソーシャルビジネス」という概念そのものを世界に定着させた存在です。
日本版の「グラミン日本」も設立され、シングルマザーや生活困窮者へのマイクロファイナンスを展開しています。
転職の視点:
金融・福祉・NPO分野でのキャリアを持つ方が、その専門性を社会課題解決に直接活かせるモデルとして示唆に富む事例です。
事例⑥ パタゴニア(アメリカ・環境×アパレル)
解決する社会課題:気候変動・環境破壊
アウトドアアパレルのパタゴニアは、「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」をミッションに掲げる企業です。
売上の1%を環境保全団体に寄付する取り組みや、素材・製造工程でのサステナビリティへの徹底したこだわりが世界的に評価されてきました。
2022年には創業者のイヴォン・シュイナード氏が会社の所有権すべてを環境保全のための非営利組織に移転するという異例の決断を行い、「地球そのものを株主にする」という姿勢を明確にしました。
転職の視点:
パタゴニアの事例は「ブランドそのものが社会活動になりうる」可能性を示しています。
マーケティング・ブランディングのスキルがソーシャルビジネスでいかに機能するかを体現した事例です。
事例⑦ TOMS(アメリカ・途上国支援)
解決する社会課題:途上国の子どもたちへの基本的ケアへのアクセス
TOMSは2006年設立の靴ブランドで、「商品を1つ購入するごとに、途上国の子どもに1つを届ける」という「One for One」モデルで世界的に知られています。
靴だけでなく、眼鏡・コーヒーにもモデルを拡大し、消費行動と社会貢献をシームレスにつなぐ仕組みを作り上げました。
現在は一対一の寄付モデルから発展し、売上の一部を草の根団体への助成金として寄付するかたちに進化しています。
転職の視点:
「商品企画やマーケティングのアイデア次第で、社会貢献をビジネスに組み込める」という発想のヒントになる事例です。
7つの事例に共通する「3つのポイント」
業種も規模も異なる7社ですが、ソーシャルビジネスとして共通して見えてくることがあります。
これは同時に、「どんな人がソーシャルビジネスで活躍できるか」を考えるヒントでもあります。
① 「課題ファースト」で事業が設計されている
どの企業も「解決すべき社会課題ありき」で事業をつくっています。
既存のビジネスに社会貢献を「付け足す」のではなく、課題解決そのものが事業の核になっています。
そのため、課題に対する感度や当事者意識を持てる人が高く評価されます。
② あらゆるビジネスのプロが求められている
「社会貢献の仕事はソーシャルワーカーだけのもの」ではありません。
営業・マーケティング・エンジニア・財務・HR・デザインなど、あらゆる職種のプロフェッショナルが必要とされています。
一般企業で培ったスキルが、ソーシャルビジネスの文脈で大きな価値を持つことも多いです。
③ 「継続・成長」が社会課題解決の条件になっている
NPOであれ営利企業であれ、ソーシャルビジネスが社会に継続的なインパクトを出すには、事業として自走・成長することが不可欠です。
ボーダレス・ジャパンが売上86億円を達成し、ライフイズテックが50万人の生徒にリーチできているのも、ビジネスとして持続しているからです。
こんな方に、ソーシャルビジネスへの転職が向いています
以下のような思いを持つ方は、ソーシャルビジネスへのキャリアチェンジを真剣に検討してみることをお勧めします。
✔︎「仕事の意味」を求めている方:今の仕事の社会的な意義が見えにくく、モヤモヤしている
✔︎ スキルをより意味のある場所で使いたい方:営業・マーケ・IT・財務の専門性を社会課題に直接活かしたい
✔︎ ボランティアではなく、キャリアとして社会に関わりたい方:自己犠牲なく、プロとして社会貢献したい
✔︎ ミッションが現場にまで浸透している組織で働きたい方:理念が形骸化していない職場環境を求めている
まとめ
ソーシャルビジネスは、特別な人だけが入れる特殊な世界ではありません。
社会課題を「事業として解決する」という発想のもと、多様なスキルを持つ人材が集まり、それぞれの専門性を活かしながら働いている場所です。
この記事でご紹介した7つの事例が、「自分にもできるかもしれない」というキャリアの可能性を広げるきっかけになれば幸いです。
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