キャリアと人生を豊かにするワークライフバランスの考え方

日本においてワークライフバランスという言葉が普及して20年ほどが経つでしょうか。
2007年に「ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議」において、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」及び 「仕事と生活の調和推進のための行動指針」が策定されました。
参考:厚生労働省HP
ワークライフバランスについては、様々な意見があることを大変興味深いと考えております。
キャリアや人生を充実させるために、ワークライフバランスとどのように向き合うのが良いのか、少しでもみなさんの参考になれば嬉しいです。
ワークライフバランスという言葉の歴史
言葉の発祥起源は明確ではございませんが、アメリカやイギリスなどで労働者のメンタルヘルスや生産性向上を目的として企業や研究者がこの概念を提唱し始めたことが、「ワークライフバランス」という言葉が使われだしたきっかけと言われています。
その後、女性の社会進出や企業の従業員満足度を重視する動きなどを背景に、日本でも広く普及してきました。
企業の経営戦略や採用戦略にも取り入れられ、「ワークライフバランスを大切にしていること」を対外的に発信する企業や「ワークライフバランスを大切にしたい」という理由で転職活動をする方も増えてきたように思います。
ワークライフバランスの確保、働き方改革推進の成果
1980年代後半から1990年代前半において、日本では長時間労働が常態化し、過労死が急増したと言われております。
過労死の労災認定基準が明確になったのは2000年に入ってからですが、2015年をピークに労災認定された過労死の数は減少しているので、働き方改革の号令のもとに推進されたワークライフバランスの確保は一定の成果を上げたと言っていいかもしれません。
残された課題
総務省統計局が発表する「労働力調査」によると、1980年代には、フルタイム労働者の年間平均労働時間は約2,100時間以上だったのに対し、2020年代には1,700〜1,800時間程度に減少しています。
それにも関わらず、厚生労働省が発表する「労働者健康状況調査」などによると職場でのメンタルヘルス問題は依然として深刻な課題であり、減少しているとは言い切れない状況です。
2022年度には、精神障害による労災認定件数が約700件を超え、過去最高を記録しています。
また最近では、「静かなる退職」問題なども報告されています。
更に米国ギャラップ社の報告によると日本人のエンゲージメント率(仕事への熱意や職場への愛着の指標)は調査対象145ヶ国中最下位という結果でした。
労働時間が短縮したにも関わらず、日本人労働者の精神的な健やかさには大きな課題を残しています。
課題への対処方法
日本人労働者の課題の背景には、職場におけるハラスメントや、硬直した組織など様々な要因があるでしょうが、ここでは、個人に焦点を当てた話をしたいと思います。
ワークライフバランスの話題になると、もっとハードワークすべきという意見も出ますが、ハードワークの是非の二元論に終始させることは大変もったいないと感じます。
当たり前ですが、個々の価値観や何に喜びを感じるかは非常に多様なはずです。
長い人生の中で、何にどれだけ時間を投資するのが良いのか、その答えは自分で見つけるしかありません。
もちろん最適解なんて存在しません。
試行錯誤しながら、良いバランスを見つけるのが現実だと思います。
仕事でしか得られない苦しさの先にある喜びや、仲間や家族との団らんによって得られる安心感、映画鑑賞やスポーツ観戦などのエンターテインメントで得られる高揚感など、幸せや充実感も多種多様です。
また、生きていくには程度の差はありますがお金も必要でしょう。
自分が人生で何を感じたいのか、何を得たいのか、そのためにはどのくらいのお金を稼ぐ必要があるのか、そのようなことをじっくりと考える必要があるのではないでしょうか。
「ワークライフバランスを充実させたい」その言葉の背景にある自身の想いや願いの解像度を上げることで人生の方向性が少しずつ輪郭を帯びてくるのだと思います。
キャリアの考え方
多くの人にとって、生きていくためにお金を稼がないといけない。
これが現実かと思います。
言い尽くされた言葉かもしれませんが、どうせ仕事をするなら、苦しくも、その先に喜びを感じられるような充実感を覚えられるような働き方が出来ると良いのだと思います。
転職市場でも評価が高く、幸せなキャリアを歩んでいる方を見ていると、もれなくタフな状況や、多少の無理をした経験をお持ちです。
適度な負荷をかけることにより成長する
↓
成長したことで、より高い貢献をすることが出来る
↓
それにより周囲から感謝をされる
このサイクルを回すことで、幸せなキャリアな実現につながるのだと思います。
特に20代~30代の若いうちほど、スキルや能力を伸ばすチャンスですので、仕事を通じて喜びを感じたい人にとっては、若いうちに力を持て余す働きは大変もったいないと感じることもあります。
今、仕事の意義が感じにくくても、目の前の仕事にしっかりと取り組むことで将来の選択肢は必ず広がります。
当社からご転職された方20名を対象に転職前後の主観的幸福度を測定した結果、平均幸福度が4.65→8.35と変化したことが確認出来ました。
当社から転職をされた多くの方が、一定の大変さはあるが社会的に意義のある仕事に取り組めていることの喜びを口にされます。


詳細は以下をご確認ください。


ご自身にとって、ワークライフバランスという言葉は何を意味しているのか、人生の段階によっても変わっていくものだと思います。
自分のことを自分で理解するのは実はとても難しいことを私たちは知っています。
私たちは、みなさまが本当に大切にしたい価値観や目標を見つけ、充実したキャリアを実現するためのサポートをいたします。
キャリアの転換期に不安を感じている方や、自分らしい働き方を模索している方は、ぜひ一度ご相談ください。
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