幸福は抑圧と解放の差分にこそある
2024.10.17 お知らせ一気に気温が下がり、冷たい雨が降る中野の街。
一ヶ月ほど前に決めた、屋外BBQの予定を決行した。
予定を固定した9月はまだ猛暑でその暑さに終わりがくるなんて頭の片隅にすらなかった。悪天候のせいで、他のお客さんは皆無。ギリギリ雨が凌げる簡易なナイロン素材の屋根の下で、たった4人の熱狂が幕を開けた。
首尾よく肉を焼いてくれる港区在住コンサルティング会社社長のお陰で、肉やら野菜やらを軽快にほうばっていく。並行して、店員さんがブランケットや蒸しタオルやホットウーロン茶をもってきてくれる。それらの温かさが冷えた身体と心に沁みる。彼ら彼女らの優しさはまた一段と沁みる。
お店を出る頃には、完全に満たされていた。
天候を考慮して、屋内での飲食に切り替えていたら、絶対に味わえなかったであろう体験だった。
幸福というのは、抑圧と解放の差分にこそあることを再認識した。
ウェルビーイングの重要性が叫ばれて久しいが、それは決して、安寧の中にあるものではない。安寧の中だけに幸福を見つけるのは、おそらく無理である。差分により幸福を感じられることは大きな希望である。
資本主義社会においては経済的な格差は拡大し続ける。格差をなくそう、といくら声高に叫んだところでシステムが格差をなくすようにはなっていない。ただ、大金を持っていれば幸せか?大金を持っていなければ不幸せか?と言われるとそうではないと思う。
よく言われることかと思うが、10万円で食べる寿司が5000円で食べる回転寿司の20倍も美味しい訳ではないし、いくらお金を持っていても、食べられる量には限界があるし、飲める量にも限界がある。他人との比較で優越感を感じるくらいだ。
優越感が欲しいのか、幸福感が欲しいのか、この点はしっかりと考えた方が良い。優越感が欲しいのであれば、現代社会においてはお金持ちを目指すしかないと思うが、幸福感が欲しいのであれば、他にもルートはある。更に言うと、幸せは脳内で分泌されるホルモン(セロトニン、オキシトシン、アドレナリン、ドパミンなど)の量と関係があると言われているが、人間の中で脳の構造に大きな差があるわけではないので、幸せと関係のあるホルモンの分泌量の個人差もたかだかしれているはずだ。また、過剰にドパミンなどが放出されると、それは中毒状態になる可能性もあり、分泌量が多いほどよいとも限らない。
抑圧と解放の差分にこそ幸福がある。
喉をカラッカラにして水を飲めば美味しいし、極寒の中で温かいスープを飲めば心まで癒されるだろうし、睡眠不足が続けば眠れるだけで快適さを感じられる。
幸せを感じるには肉体的、精神的なストレスが必要であると思う。世の中がどんどんホワイト化していく中で、抑圧的な環境はどんどん減っているように思うし、多くの人が安寧を求めているような気もする。なんとなく物足りなさを感じているような人は、自分に肉体的、精神的ストレスをかけ、そこからの解放を楽しむことをお薦めしたい。
社会システムには欠陥もあるし、どう頑張ってもひっくり返すことの出来ない格差も存在する。
それでも、自分の頭の中は誰にも奪われないし、どのように生きようが自由である。どんな環境であろうと、自分で生活を工夫し幸せに生きようとすることは成熟した人間の嗜みであるとも思う。
何が言いたいのかというと、「君が其処に生きているという真実だけで幸福なのです」ということである。
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