JTCサバイブ術

2023.06.08 お知らせ

Japanese Traditional Company(略してJTC)


明確な定義がなされている訳ではないのだが、日本に資本を置く伝統的な大企業のことを指す言葉である。
ここ数年でよくSNS上などで見かけるようになった言葉。官僚的な意思決定、サイロ化した独自の文化等に揶揄を込めて使われていることが多い印象がある。

タイトルにはサバイブ術と書いたが、社内での自身の価値を高めるために、リスキリングに汗を流し・・・とか、海外MBAをとって・・・等といったことを言いたい訳ではない。

JTCに所属しながら、どうすれば自身の心を保ちながら生活が出来るかということを、自身の経験則を交え、独断と偏見で語っていこうと思う。

結論、JTC内における自身の姿勢・態度を明確にすることが心の安寧につながると考える。

その姿勢・態度の取り方として、以下の4つを挙げる。90%くらいは以下の4つで説明がつくと考えている。

①椅子取りゲーマー
②革命家
③プロレスラー
④悟りし者

では、順番に説明をしていく。

まずは、①の椅子取りゲーマーだが、JTCの中でひたすら出世、自身にとって好都合なポジションの獲得を狙う。
JTCで出世街道を走るためには確固たる実績を残した上で、上席者に引き上げてもらうことが必要となる。会社の想定する範囲内をはみ出さない程度に主体性を発揮し、上席からは”ちょっと生意気だけど可愛い部下”を演じ切れば椅子取りゲーマーとしては合格であろう。確固たる実績を残した上で、社内の政治を頑張るものに訪れる栄光、数少ない上席者の椅子から見る眺めは権力が好きな方にとっては一大スペクタクルであろう。

続いて②の革命家。官僚的な風土を壊してより良い会社に導こうとする。前向きで、実績も十分、会社をより良い風土にしようと周囲を巻き込み、時には会社の枠を越えて様々な人たちとの連携を強めていく。ただ、まだまだ①の椅子取りゲーマーに比べると、よく思わない上席者がいるのも事実。革命家を出世させる懐の深さを持った企業の未来は明るいかもしれない。

③のプロレスラーが4つの属性の中で一番多いと予測する。官僚的であるが故、本当にそれ意味ある?みたいな社内のやりとりが発生するのもJTCの特徴。ただし、それなりに高い給与水準や手厚い福利厚生にそこそこ満足し、仕事と割り切りプロレスを演じる。口癖は「この仕事でこれだけもらえるのは有り難いよ。」

最後に、④の悟りし者は③のプロレスラーとの違いの説明が難しいが、プロレスラーと違い会社への愛着や感謝が少ないのが一番の特徴かもしれない。最小限の出力でJTCの大海原を、我関せずといった雰囲気で颯爽と生き抜く。給料をベーシックインカムと捉えがち。悟りし者は比較的能力の高い方も多く、以前は②の革命家が変異して、たどり着くパターンも一定数確認されている。

①〜④のどれが良いと言いたい訳ではない。

JTC、そこは魑魅魍魎が跋扈する世界。強く自分を持たないと、悪い意味で振り回されてしまう。実際にそういう人を沢山見てきた。30代に差し掛かったタイミングくらいで態度を明確にした方が精神衛生的に良いと思う。明確に態度を決められない、ということであれば、僕の経験則から一度立ち止まって自身のこと、キャリアのことについてゆっくり考える時間を持つことをオススメしたい。

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