カレンダーへのノスタルジア
2024.12.13 マガジン毎日毎日、お客さんのところに足を運ぶ営業をしていたのはもうかなり前のこと。
12月は自分にとってボーナスステージ、エクストラステージのようなものであったような気がする。
今となってはそんな商習慣もなくなってきたのかもしれないが、当時は12月といえば、カレンダーなどを持ち、年末の挨拶行脚に勤しんでいた。
新卒で入社した会社では、カレンダーに加え、会社のロゴ入りのサクマドロップも配っており、これがなかなか評判であった。(最近、佐久間製菓は廃業した。)
なぜ、12月がボーナスステージ、エクストラステージのようなものかというと以下の3点があげられる。
- 基本的には取引がある重要なお客さんから優先してスケジュールを組む点(新規開拓をしていない罪悪感が薄まる)
- 訪問のネタをそんなに考えなくていい点(お客さんとコンタクトするためのネタ探しって結構大変)
- 朝から晩までビッシリ予定が埋まる点(やっている感は大切だし、割と商売にも繋がる)
つまり、とても楽に仕事をすることが許された。(ような気がしていた。)
年末の挨拶お断り、何の生産性もない時間、そんな声も最近では大きくなってきているのだろうか。
ただ、あのなんとなく年末に向けて、人や社会の空気が穏やかに緩やかになっていく様子がなんとなく好きだった。
年末ジャンボ、有馬記念で人々の財布も緩み、さんざんだった一年だったとしても忘年会で騒げは肯定され、と。
こういうことを回想すると、いよいよ自分も老害味を帯びてきた気がしてつらいので、このあたりで。
年末のカレンダーと言えば、思い出されるのが、『課長 島耕作』の中沢部長が言った言葉
「マルクスもケインズもぶっ飛んだよ。」