Z世代とラベリングして論じる人たちのカルテ
2024.08.08 マガジンZ戦士の闘いに夢中になった幼少期から約30年が経ち、僕もいい年の大人になった。
ここ数年、あらゆる場面でZ世代という言葉を見聞きする。
Z世代には厳密な定義はないが、概ね、生まれた時からインターネットが身近にあり、そのことと価値観の形成、行動様式の決定が密に関係している世代ということは間違いないだろう。
情報の民主化の恩恵を受け、物理的空間の制約を解除し、デジタル上で限りなく無限に情報を集めることが出来る。そしてそのことが獲得する自我に大きく影響を与える。
生来的に持っている資質×物理的な環境(育つ土地や家庭環境など)×取得する情報の量と種類、多少雑かもしれないが、自我や価値観を形成する因子はこの3つに分類が出来る気がする。
デジタルネイティブ以前の世代とは取得出来る情報の量と種類が圧倒的に異なる。
僕は、Z世代という安易なラベリング、分類に対して好意的にはなれないが、Z世代とそれ以前の世代を分かつものとしては、この点が大きいと思う。
Z世代という分類に好意的になれないと述べたが、その理由は、その言葉が使われる際にファクトベース(デジタルネイティブであること)以外に様々な印象が乗っかり、それがさも普遍的なファクトであるかのように語られる風潮があるからだ。
Z世代は環境や人権の問題に感度が高く、エコを好み、ワーク・ライフ・バランスを大切にする、のような安易な決めつけに違和感を覚える。ブレイキングダウンで戦っている者も、学生時代から起業し会社を売却し20代で数十億単位のお金を手にしている者も紛れもないZ世代である。殴り合いのリングにも上がらず、大したリスクも取らず、安住している僕としては、負けを認めざるを得ない。
情報の民主化により生き方が多様化した。敢えてこういった言い方をするが、草食系と肉食系の濃淡差が大きくなり、これまでのステレオタイプ層が減少している。
これが、Z世代と言われる世代の実情ではないだろうか。
草食系だけに焦点を当て、Z世代とラベルを貼るのはおかしい。
その言葉を使うのであれば、肉食系のことを直視し、今の自分に絶望する覚悟も必要な気がする。自分が気持ちよくなるために、安易にラベルを貼りそれっぽく論じること、僕もやってしまいがちだ。
人や社会は、いまよりも、もっとよくできる。
あなたの思いとスキルで、もっと未来は変えられる。
ソーシャルグッド志向の企業と出会える、ソーシャルグッドキャリア・プラットフォームのサイトはこちらになります。
転職市場を知るプロが「全力」で「超フラットに」相談にのる、転職ありきではないキャリアの壁打ちサービスを行っています。もやキャリ®相談室はこちらからどうぞ!