顔が見える、顔が見えない
2022.04.14 お知らせ3月に”糸島の顔が見える本屋さん”というタイトルでブログを書かせて頂きました。
”顔が見える”よく聞く言葉です。
顔が見える関係性、生産者の顔が見える卵、野菜・・・
そこら中に蔓延る顔が見えることが素晴らしいという風潮。
何故、顔が見えることが素晴らしいのでしょうか。
安心感?自分の使うお金が誰に流れるのか知りたい?
ふとそんなことを考え始めると寝られなくなりました。
顔が見えることに人は何を求めるのでしょうか。メーカーに勤めている自分としては、サプライチェーンの問題、これは重要事項です。
使用している原材料の製造・調達過程で児童労働や強制労働が生じていないかを確認することはESGの観点から日に日に重要になってきています。
でも、日常生活での”顔が見える”とは少し違う感覚もします。
では逆に、顔が見えないことって良くないことだったり、顔が見えることに対してマイナスの
ことだったりするんでしょうか?
昨今の風潮からすると、顔が見えない君が、顔が見える君に対して感じなくてもいい劣等感を感じてしまっていないのか、少し心配になります。
最近、感動したことがあります。”ファミマ・ザ・クリームパン”(要はファミリーマートのクリームパン)が美味し過ぎたんです。たぶん、3日に2回くらいのペースで食べています。気になって調べると、めちゃくちゃ売れているそうです。
コンビニの棚にある商品って、1年で70〜80%が入れ替わる、というのが業界の定説らしいです。
ということは、コンビニや非耐久消費財メーカーの商品開発担当者、マーケティング担当者って日々、新製品の開発や販売戦略の策定に追われている訳ですね。ヒットする、ロングセラーになる商品はほんのひと握り。
「雪見だいふく」などのロングセラーヒット商品は過酷な生存競争を勝ち抜いた鮭の成魚のようなものです。このクリームパンも当然、多くの人が関わり、僕の元に到達してくれたわけで、その工程には、「今更なんでクリームパンなの??」とか言う、いつも若手の案を潰そうとする嫌味な、家庭では奥さんに頭が上がらず、週末はイオンでいつも荷物持ちをさせられている上司もいたことでしょう。
重ね重ねの試食の結果、「もうクリームパンは見たくもない。」という絶望的な感情に陥り会社を去っていった将来を有望視されて入社した若手もいたことでしょう。
プロジェクトリーダーは最終決裁を取るための役員が集う会議の前は何度も何度もプレゼンの構成を練って、練習を重ねたことでしょう。
承認された時の感動は携わった人にしか分からないものだと思います。それらの工程を経て経ての大ヒット。
顔が見えないからこそ、想像力を解き放つことが出来、ちょっと楽しくなります。
だから、顔が見えない君、そんなに落ち込まんでええんやでー。
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