飛脚から考える職業構成の変遷など
2021.06.07 お知らせCOOのFです。
2014年、英オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授らによって発表された論文『雇用の未来-コンピューター化によって仕事は失われるのか』で、20年後までに人類の仕事の約47%がAIや機械に代替され消滅すると予測されました。
それを週刊誌が20年後に消える職業一覧などと面白おかしく記事にしました。
テクノロジーの進歩や時代の流れにより職業構成が変わるなんてことは世の常にもかかわらず、過剰に人々の不安を煽るような記事を書く記者にはやる方ない思いを抱いたことも記憶にあります(受け手のリテラシーはさておき)。
ここ100年くらいの日本を振り返っても、多くの人が農業に従事していた時代はコミュニティのメインが村でしたが、徐々にコミュニティが会社となり、会社も「新卒で入った会社で一生働き続ける」から、個々のキャリアに応じて転職したり、起業・副業・兼業が当たり前の時代になりました。
このように職業についての変化は起こってきたわけですし、これからも起こり続けます。
今は既にない職業の一例として‘‘飛脚‘‘を取り上げます。
飛脚は鎌倉時代から江戸時代まで文書や貨物を運ぶ職業として存在しておりましたが、その役割は郵便事業に移っていきました。飛脚という存在は消滅してしまいましたが、モノを運ぶ・移動させるという本質は別のカタチで存在していますし、毎年、お正月に多くの人を楽しませている駅伝のルーツも飛脚であると言われております。
職業のカタチを変えども、本質は残り、更にスポーツ・エンタメとしての要素を残してくれているのです。
この事例から学ぶことは少なくないように思います。
テクノロジーは指数関数的に進歩していますし、レイ・カーツワイルが提唱したシンギュラリティも、おそらくは到来するのでしょう。
飛脚は数百年にわたり職業として存在しましたが、多くの職業の寿命はどんどん短くなることは間違いないでしょう。
こんな時代だからこそ、本質を捉える力、また、楽しいことを追求する姿勢がより重要になってきます。
今ある‘‘職業‘‘がカタチを変えて存在し、しかもエンタメ化していくことが増えていくと予測します。
今ほど、変化の早い時代は過去になかったです、そして、今ほど変化の遅い時代ももう来ないのです。
時代の変化を憂うよりも変化を楽しみ、味わう姿勢で人生に臨みたいものです。