過去は変えられないとよく言うけれど
2021.08.02 お知らせCOOのFです。
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」
これは僕の好きな小説のセリフです。味わい深いセリフだなと思います。
過去は変えられない、変えられるのは未来だけ(だから、未来に投資すべき)といったことを耳にします。
もちろん、ビジネスの世界では、将来生み出すキャッシュフローを最大化するということが意思決定の前提になっておりますので、この考え方はある意味では正しいのだと思います。(サンクコストに気を奪われちゃ、という話)
ですが、人が生きる上で本当に過去は変えられないのでしょうか?
もちろん、過去に起きた事実を根本から変えることは出来ません。
既に言い尽くされた言葉かもしれませんが、過去の捉え方は変えられるのだと思います。
自身で不幸だと、もしくは幸福だと思っていたことも、その後の人生の展開(未来)によってその捉え方は変わっていくのでしょう。
セリフの‘‘変えられる‘‘からは、不幸な過去ですら前向きな経験変えられるという未来への希望のようなものが、‘‘変わってしまう‘‘からは、幸福な過去ですらいつ不幸なことに再定義されるか分からないという警告のようなものを僕は感じ取りました。
そう考えると、‘‘過去はそれくらい繊細で、感じやすいもの‘‘という表現がより味わい深くなる気がします。
今(現在)は、‘‘今と認識した瞬間‘‘から過去に変わります。
今を丁寧に生きることで、人生をより豊かなものにしていきたいものです。
そんなことを、蒔野聡史と小峰洋子という二人の人間の物語から感じ取ってみるのは如何でしょうか?